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○
平尾祐里菜
Yurina Hirao
2023
h1300 w500
d200
銀,銅,鉄,金泥
¥462,000
一筆で描かれた○は禅画において円相といわれ、自身の心をうつすかたちと言われます。始まりも終わりもなく角に引っ掛かる事もな
い円の流れ続ける動きは、囚われのない心、執着から解放された心を表わしています。
用いた植物はツバキとシダレヤナギ、冬に艶やかな花をつけるツバキと、ほころび始めたヤナギの新芽に春の兆しを感じられるように
しました。また「柳は緑、花は紅」という禅語になぞらえて造形しています。禅語の意味は “柳は緑色で、花は紅色に咲くようにあり
のままの姿を生きなさい、私たちも自然の一部でしかなく身構える必要などない” ということ。この言葉は円相の囚われのない心、執
着から解放された心のかたちと繋がっていると思うのです。枝ぶりは禅僧仙涯 義梵が描いた『円相図』を模しています。
□は夏を、△は秋、○は冬で春に繋がるよう構成しました。自然は四季巡りまわっています。そこに境界はありません。全てを任せて
あるがままに受け入れ、ただ生きるその自然の姿が美しいのです。
平尾祐里菜 Yurina Hirao
広島県生まれ。2023年広島市立大学大学院修士課程修了。大学では金属造形を学び、金属が生み出す錆色や色彩の研究を行う。モチーフは主に植物を扱い、ことわざや禅語など言葉と造形を絡めた作品を制作する。主な展覧会は2022年「金属と木、花と紅葉」、「工の環」、2023年「L GALLERY - Creative Art Space ×SUNMALL」など。受賞歴は2021「卒業制作優秀賞 / 資料館買い上げ」
2022「ART MEETS ARCHITECTURE COMPETITION 2022 最優秀賞(アーバネットコーポレーション/東京)」2023「修了制作優秀賞 」。